こんにちは、@silverlens.blogです。
福井県で撮影エリアを探していたところ、たまには歴史巡りでもしようと思い立ち 一乗谷朝倉氏遺跡へ行って来ました。
ここは戦国時代に一乗谷城を拠点に越前国を支配した戦国大名 朝倉氏の遺跡。城下町全体が遺跡として残され、国の特別史跡として指定されています。
この規模の遺跡が良好な状態で残っているのは、全国でも類例がないそう。
そんな歴史ある大規模遺跡を撮り歩きしながら巡ってきました
一乗谷朝倉氏遺跡
最初に向かったのは復原町並。
ここは約200mにわたる幹線道路に面して並ぶ町並を、発掘された石垣や礎石をそのまま使って忠実に再現した場所です。


道幅は狭く、道路はT字路やクランクになっています。敵の数を制限して見通しも悪くする設計。町の随所に戦略的意図が見れて興味深いですね。
ボランティアの方々もいました。普段は劇団員として活動しているそう。
頼めば一緒に写真も撮らせてくれますよ。

武家屋敷跡

土塁

復原された武家屋敷の中にも入ることができます。
立体復原された空間にいると、まるで当時の暮らしにタイムスリップしているみたい。
井戸をはじめとした、現在でいう生活インフラも完備されていたそうです。




復原町並内にはフォトスポットもあります。
こちらは4月から11月末まで設置される和傘スカイ。記念写真にもいいですね。


復原街並を出て次に向かったのは西山光照寺跡。
ここは天台宗真盛派で、一乗谷最大の寺院だったそう。
およそ40体程の石仏が、火災によって廃絶した当初の位置から大きく動かず残っていることが発掘調査の結果わかっています。
近くで見ても本当に立派です。



お腹が空いたのでお昼休憩。
訪れたのは朝倉氏遺跡から少し奥にある、朝倉の里 利休庵。
美味しいお蕎麦と静寂な雰囲気で、旅の疲れを癒します。


休憩の後は庭園を見に行きます。
朝倉氏遺跡では諏訪館跡・湯殿跡・館跡・南陽寺跡の4庭園が特別名勝に指定されています。
入口の唐門から入っていきます。


こちらが朝倉館跡。第5代当主朝倉義景が住んだ館の跡で、周囲は土塁と濠で囲まれています。
上から見るとその様子が立体的に把握できますね。

日常の住まいである常御殿、客をもてなす主殿等が整然と配置されている様が見て取れます。


朝倉館跡から少し坂を上ると見えるのが湯殿跡庭園。
荒々しい石組が特徴的な池泉庭園で、一乗谷で最も古い庭園です。



そこからさらに南にあるのが諏訪館跡庭園。
諏訪館は朝倉義景の妻「小少将」の館。先ほどの湯殿跡庭園とはまた違って、石組に安定感がありますね。庭園の規模は遺跡の中で最も大きいです。


中心の巨石には3代貞景、4代孝景等の法名が残されています。

こちらは英林塚。朝倉氏繁栄の礎をつくった初代孝景の墓です。
応仁の乱から下剋上で越前平定までの道を築いた孝景。
その墓前で手を合わせて、今回の撮影旅は終了です。


最後に
遺跡内を周りながら、その規模の大きさには本当に驚かされました。
ここは地元住民達の手によって本格的な発掘作業が進められ、国の特別史跡・特別名勝・重要文化財の三重指定を受ける程の貴重な遺跡。
豊かな自然に囲まれながら、当時の歴史を振り返ってみる旅も良いですね。